
小さい頃からずっと、 エスカレーター式の女子高に通っていた。
勉強も部活も興味深かったけれど、のんびりとした退屈な日常……
そんな高校時代、とっても素敵な人に出会った。
倉橋由佳里……お姉さま。
大学も同じ聖アグネス女子大学で、 たくさんの面白い本を教えてもらった。
忘れられない楽しい日々。でも、そのお姉さまも、卒業して、とある商社に就職してしまった。
私も追いかけるように、その商社を受け、内定。喜びの報告をした時、お姉さまが笑いながらこう言った。
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「でも、私、すぐに寿退職かも」
驚いた私が思わず口にしたのは、
「せっかくお姉さまと毎日一緒に
過ごせると思ったのに......」
という不満に満ちた一言だった。
我ながら本当に自分勝手だったと思う。
でも、お姉さまは優しく微笑んで、
そして、耳元でこう囁いた。
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「今にあなたにもわかるわ。素敵な恋をしたら......ね?」
そう言われて、なんだか妙にあせった気持ちになったのを覚えている。
そんな風に断言できるくらい素敵な恋、私にも出来るのだろうか......と。 留学先から帰って、突然のニュースに打ちのめされた。
お姉さまが......自殺?
そんな筈がない、つい先日まであれほど幸せそうだったお姉さまが......
事の真相を確かめるため、
私は今日、お姉さまと同じ会社に同じ秘書として勤めることとなる。 |
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